【展示解説その1・A〜C’】MOMO夏のミュージアム『ミュラー展』
MOMO『ミュラー展』の展示配置解説その1
『ミュラー展』も残すところあと3日となりました。
実は『ミュラー展』の展示はエリアごとにテーマを設けてそれぞれの工芸品を配置しています。
もう来ていただいた方も、これから来ていただく方も、配置を知るともっと楽しくなりますよ。
2回に分けて展示配置を解説しようと思います。
2014.8.23(sat.)-31(sun.) MOMO夏のミュージアム『ミュラー展』
ミュラー展の『展示配置図』
今回の展示解説その1では、
入り口を入ってすぐの「A おもちゃの村・ザイフェンへようこそ!」から「C’ 生誕のピラミッド形いろいろ」まで、解説します。
A〜C’それぞれの展示エリア紹介です。
Aのエリアに入る前、入り口入ってすぐのところには、ドイツ語のお手紙があります。
こちら、なんと!ミュラー4代目社長リンゴ・ミュラーさんからMOMOのお客様へのお手紙なんです。
原文はドイツ語ですが、エルフのヘイトンさんが日本語に訳してくださったものを、
パンフレットでご紹介しています。ミュラー社の歴史をリンゴさんがわかりやすくまとめてくださっています。
リンゴさんからお手紙をいただけるなんてとてもうれしいです!
A「おもちゃの村」ザイフェンへようこそ!
さて、展示はミュラー社の工房のあるザイフェンの実在の風景をモチーフにしたピラミッドからはじまります。
ピラミッドの中の標識は実際にザイフェンの村で人々をお出迎えしているものです。
▽ザイフェンの街で来る人を迎える標識の実物。
参照サイト:http://www.abacho.de/reisefuehrer/seiffen/spielzeugmuseum-in-seiffen
ミュラー社のピラミッドやアーチ、キャンドルスタンドなど、様々な工芸品にたくさん登場する、
三角形の独特な形がかわいらしい教会も、ザイフェンに実際にある「三角教会」と呼ばれる教会です。
▽ザイフェンの三角教会
もうひとつ、横に並ぶキャンドルホルダーはザイフェンの人々の「心の燈台」『天使と坑夫』。
古くは炭坑の街として栄えたザイフェンで親しまれてきた最も古いモチーフのひとつです。
『天使と坑夫』についてくわしくはこちらのブログをどうぞ!
【『ミュラー展』採掘作業その4】ザイフェンの「(こ)ころの燈台『天使と坑夫』」
ザイフェンの街で職人さんの手によりひとつひとつ丁寧につくられている『ミュラー社』の工芸品を展示する『ミュラー展』は、ここ!ザイフェンの街からはじまります。
B エルツ山地の人々のくらし
ザイフェンの村からはじまった展示はつづいて「エルツ山地」に拡がっていきます。
ザイフェンがある場所が「エルツ山地」です。
例えばザイフェンが下小鳥町だとしたらエルツ山地は高崎市。ザイフェンが宇田川町だとしたらエルツ山地は渋谷区、といった感じです。
ザイフェンのあるエルツの山のひとびとの生活をいきいきと描いた作品を展示しています。
エルツの人々の姿を描いた3段のピラミッドは実はとっても人気です。
炭坑の街であったザイフェンやエルツ山地の人々にとって炭坑夫の姿を表現した工芸品はなくてはならないもののようです。
炭坑夫のくるみ割り人形や煙出し人形も、エルツの人々を見守るように展示しています。
ナチュラルな木の質感との相性が素晴らしい『森の鹿』のピラミッドは、
ピラミッドといえばクリスマスのモチーフ、というイメージを良い意味で変えてくれます。
現代的なデザインなのかな?と思いきや、実はとっても古くからあるモチーフ。
C 生誕のモチーフ(クリスマス)
さて、エリアはここから2つ目のテーブルに移動します。雰囲気変わってここからクリスマスがはじまります。
『アーチ』や『ピラミッド』はクリスマスを彩るために欠かせない装飾品です。
とりわけアーチは完全にクリスマスの飾りと言っても過言ではありません。
クリスマスといえばもちろん馬小屋で誕生したイエス様の生誕のシーン。
クリスマスの装飾品として求められることの多いミュラー社の工芸品には生誕をモチーフにした作品が数多くあります。
今回の展示で一番大きなピラミッドは生誕のモチーフ。
4段のピラミッドは電源式で自動で回転して電球もつきます。
今回の展示ではろうそくではない、電源式の電球のついたピラミッドやアーチがたくさんあります。
ろうそくしか灯りがなかった時代とは違い、今では灯りと言えば電気、火を使わない電気式の方がお子さんのいる家庭でも安心に楽しむことができますよね。
ミュラー社は伝統的な形の中に、電動や電気式の機械を組み込む技術にとても優れた工房なのです。
C’ いろいろな生誕のピラミッド
テーブルから少し離れたレジ前の棚スペースにはこんなエリアも設けてみました。
生誕のピラミッドと一言で言っても、ミュラー社の生誕のピラミッドにはいろいろ個性的な形のピラミッドがあるんです。
羽根の色、ピラミッドの形、人形の表情、バリエーション豊かです。
また、この場所だと壁に映る影がとってもきれいなんです。ぜひこちらの影も注目してみてください!
次回は「D ドレスデンの街」から解説します。
2014.8.23(sat.)-31(sun.) MOMO夏のミュージアム『ミュラー展』